自転車の鍵はセサミロックが定番でしょ

登校していつものメンバーのところに行くと、その中の一人が昨日の放課後、自転車を盗まれたと愚痴っていた。鍵をかけていなかったのかと聞くと、かけていたけど鍵を壊されもっていかれたのではないかと言う。彼の自転車には、自転車販売店で買ってきた時からついている、普通の鍵しかつけていなかったらしい。あの鍵だと、ちょっと乱暴に蹴ったりすれば、鍵自体が壊れてしまう。鍵の役目は気休め程度だ。

俺も含め他のメンバーは、ダイヤル式だったり、頑丈なワイヤータイプの鍵をダブルでつけていた。特にダイヤル式は、セサミロックというのだと、他の奴から聞いて初めて知った。自転車の鍵はセサミロックが定番でしょ。そいつは物知り顔で、がっくりきている友人の肩を叩いた。

セサミと言えば日本語でゴマだ。なんでダイヤル式の鍵がセサミロックなのだろう。どこかで南京錠のかたちをしているダイヤル式の鍵を見たことがあるが、あれもセサミロックなのだろうか。ロッカーの鍵を失くした時は大変な思いをしたけど、そういえば電車の広告に鍵の110番みたいな広告を目にしたことがある。鍵のトラブルというのは案外多いから、良い商売になっているのだろうか。

今まで特に気にも留めず様々な場面で鍵を開け閉めしてきたが、鍵は俺たち人間の生活には欠かせないアイテムだ。スマフォや財布と同じくらい、鍵を失くしたり壊したりしたらパニックになる。財布はともかくスマフォの技術者というのは頭脳が必要なイメージだが、鍵師だったらなんとか俺にもなれるのではないだろうか。高校を卒業したら、頭のいい奴は大学に進学するが、俺に受験は無理だ。そうなるとあとは就職か専門学校だが、鍵屋に就職なんて、資格がないとダメなのだろうか。それか、鍵師になる専門学校というのは存在するのだろうか。仲間の自転車泥棒被害が、俺の将来を決めるきかっけになるかもしれない。